役員報酬と株主総会
役員報酬の総額(上限)は株主総会の決議で、役員の各員への支給額は取締役会で決められます。
役員が新たに昇格や増員したときは登記する際に議事録を作成しているので、役員報酬の議事録をついでに作れば良いのです。
社会保険の月額変更届けを出す際にも必要になります。
役員になると給与は上がるのが当然ですが、上げたことで問題になることはありません。従業員は雇用ですが、役員は委任です。
責任や義務が違うため職責に応じた報酬にすべきです。
従業員の立場と役員の両方を兼務する役員もあります。たとえば取締役営業部長などのポジションなら部長としての給与・賞与に
取締役としての役員報酬が加算されることになります。
報酬の額については,最低限度,役員会の出席に対する日当,交通費,電話代などの実費の補償を検討します。額の算定が困難であれば,
月々一定額(2万円〜3万円位)を支払うという方法もあります。
しかし,専従の役員,事務局員を雇用する場合にはこのような低額ではなく生活給的な額の設定が必要です。
負担軽減の他の方法として,長期にわたって継続的に検討すべき事項(規約の全面改正,大規模修繕など)を検討する必要が生じた
場合には,役員とは別に委員会を作り,その業務については委員会に委任するというような工夫も可能です。
いずれにしても,特定の区分所有者に負担が集中しないように,区分所有者の誰もが容易に役員の業務が出来るような環境を整えることが
最も重要であるといえます。
役員報酬の給与
役員報酬については,対極的な二通りの考え方ができます。
一つは,役員の重責を全うしてもらう以上,労務の提供に見合う報酬を支払うのは資本主義の原則から当然のことであるという考え方です。
無報酬を固持すると,場合によっては,役員個々人の責任回避の材料にされてしまうのではないかという不安もこの考え方の根拠と
なります。
もう一つは,そもそも役員はボランティアであるべきであり,区分所有者が平等にかつ無償でその労務を負担すべきであるという
民主主義の原則を貫くべきであるという考え方です。
管理組合の運営を金を払って人に任せてしまうと役員が特定の人に固定してしまい利権化する危険があるというのがこの考え方の根底に
あります。この考え方では役員の負担が大変であるのなら,むしろ管理組合の事務局的な役割を果たせる人を雇用することで解決すべきです。